学校の成績を上げるのに最高の勉強タイミングとは

学校成績を上げるのに、ここを逃してはならない

最高の勉強タイミングというものがあります。

 

でも残念なことに、ほとんどの人はこのタイミングを活用せずに

不効率な勉強に陥ってしまうのです。

 

ここでいう「タイミング」とは、一日のうち何時ごろに勉強すればいいかという話ではなく、

学校の定期テスト対策をする上で一番効果的な日のことです。

この最高のタイミングとは、いつでしょう?

 

 

この質問を高校の教師をしている友人したら、彼女の答えは「授業中」でした。

なるほど、さすがは学校の先生!

テストで出る重要ポイントは必ず授業中に強調されますし、

先生の声や板書、まわりの様子と同時に頭に入って定着がよさそうです。

非常に的を得た回答だと思います。

 

しかし、授業中の勉強が効果的だとしても、

定期テスト範囲が20時間の授業相当だとすると

テスト範囲をカバーするのに最低20時間かかるわけです。

 

なんとこれよりも効率的に勉強できるタイミングがあるのですね。

 

では、「テスト前日」というのは?

これもなるほど!忘却曲線を考えると、

2日経ったり3日経ったりするだけで、記憶していたものが急速に薄れていきます。

前日に勉強したことは、テスト当日に憶えている可能性は高くなります。

理論的には、効率的な勉強タイミングと言うことができるでしょう。

 

しかし、こういういわゆる「一夜漬け」に頼る人に限って

成績が良くないという事実があるのはなぜでしょうか。

どうやら、テスト前日にたくさん勉強すれば成績が良くなるということはなさそうです。

 

最高の勉強とはいつか?

 

この質問の正解は・・・・

 

 

「テストが返ってきた日」

なのです。

 

 

テストが返ってくる日なんて、

テスト勉強も終わってホッとしているときにやってくる

残念な結果通知の日!しかも過去の話!

としか思っていない人が非常に多いのです。

 

しかし、本当はこの日に勉強しなくていつするの?

というぐらい濃密で効率的な勉強が可能な日なのです。

 

なぜなら、この日は

自分が今まで行ってきたことが正しかったのか間違っていたのか

はっきりと分かる日。

 

勉強したところはテストにでたのか、でなかったのか?

どこで点が取れて、どこで取れなかったのか?

予想通りの問題だったのか、意外な出題だったのか?

間違えた問題があったら、理解が不足だったのか

練習が不足だったのか、解答スピードが不足だったのか?

 

結果に照らし合わせて、

自分がやってきたことが成果を出しているなら継続する。

的はずれなことをしていたなら改善する。やめてもいい。

より成果を上げるため、明日からの行動がこの日に決まるのです。

 

返却されたテストとは、

過去の結果ではなくて未来の道標なんですね。

 

 

ビジネスの世界では、

「PDCAサイクル」という言葉があります。

Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)

計画を立てて、実行して、

上手く行っているか評価して、

改善点があれば改善して次の計画を立てる。

この繰り返しこそが成果を上げていくという考え方です。

 

勉強も本当は同じ。

しかし、勉強においてこの考え方が語られることはまずありません。

 

例えば机に向かって問題集を解くというのは、

このサイクルのDo(実行)の部分だけです。

一所懸命に勉強している様に見えて、実は4分の1しか勉強していない

と言ってもよいでしょう。

 

テスト結果を評価して(check)、改善策を考え(action)

明日から何をどうやって勉強するのか計画を練る(plan)

勉強残りの4分の3を行うことができる超重要な日がこの日です。

 

過去を振り返っても未来は変わらないですが、

過去のテストを振り返ると未来が変わります。

 

 

 

 

 

塾に通うと学校の成績は上がるのか?

え、あたりまえですよね。成績を上げるために塾に通っているのですから・・・

けれど、それは本当に正しいのでしょうか?

 

まず最初に白状しますと、私は学習塾や予備校に通ったことがありません。

学習塾や予備校がいかなるものか知ったのは、大学生になって塾講師等のアルバイトを始めてからです。

通わなかった理由は、ある考えがあったからです。

 

塾に通ってる奴に成績で負けるわけはない

 

これは小学校時代からですが、塾なんかに通ったら成績が下がると思っていたのです。

今思えば極端な考えですね。

が、かなりの部分正しい考えだったことを大きくなってから確信しました。

 

まず、学校の成績はいかにして決まるか検証していきましょう。

成績の付き方は、地域や学校・学年によって、5段階であったり10段階であったり、絶対評価や相対評価であったりしますが、揺るぎない共通点があります。

それは、学校の成績は学校の先生がつける。ということ。

塾の先生や文部科学省の役人がつけることはありません。

 

次に、学校の先生はどのように成績をつけるかというと、ほぼ間違いなく学校のテストによって決めます。わずかに、課題提出率等の指標も併用することがあります。

「ペーパーテストでは測れない生徒の意欲や個性を評価しよう!」みたいな教育論はありますが、実際の教育現場では、先生の主観をなるべく排除する客観的なペーパーテストで成績がつきます。じゃないと、保護者のクレームに対応できないからです。

「テストでクラス1番なのになぜ通知表が3なんだ!」というクレームに対して、客観的な根拠をだせればいいのですが、「授業中にぼんやりしていることが多いので・・・」という返事だと保護者は収まりませんよね。「お前はうちの子の何を見てるんだ!」と言いたくなります。

先生のお気に入りはテストの点数にいい成績がつくという噂もありますが、同じぐらいの点数でどちらかを4、どちらかを3にしないといけない場合など、最後の最後で影響があるぐらいでしょう。これも、保護者のクレームに対応できなくなるからです。

ここでのポイントは、成績はテストの点数で決まるものであって、勉強時間は評価の対象外であるということです。授業態度すら成績に関わるか曖昧なのに、自宅や塾での学習状況を評価に加える先生は絶対にいません。

 

さて、次に考えるべきは、成績を決める学校のテスト問題を作るのは誰か?どのように作られるか?ということです。

もちろん、学校のテスト問題を作っているのは学校の先生です。どのように作るかは、自作したり教科書から採ってきたり市販の問題集を使ったりといくつかパターンが有りますが、ほぼ間違いない共通点は授業中に教えたところから問題を出すということ。授業中にやっていないような応用問題はせいぜい1割程度に抑えるのが普通です。

勘違いされがちですが、多くの学校の先生は生徒に間違えさせようとはしていません。点数を取らせたいと思って問題を作っています。

だからテスト範囲は「教科書○ページから○ページ」みたいに明示しますし、重要ポイントは授業中にしゃべります。

さらに言えば、学校の先生も人間として「自分の話しを聴いてもらいたい」という欲求があるので、自分の話しを聴いていた子にいい成績を取ってもらいたいと思っており、授業をしっかり聴いていた子が点数をとれるように問題を作りがちです。

つまりは、学校の成績というのはほぼ間違いなく、学校の授業をどれだけしっかり聴いて理解しているかによって決まってくるのです。

 

こう考えると、塾のデメリットが浮かび上がってきます。

まずは、進度が必ずしも学校と一致しないこと。学校の算数で「速さ」が出てきてそれでいっぱいいっぱいなのに、さらに塾で「直方体の体積」が始まったら、与えられた情報が多すぎて処理できなくなる可能性があります。むしろ、これらを同時に処理できるのはかなり算数が得意で優秀な子と言えます。算数が苦手な子にはつらいでしょう。

「算数が苦手だから塾に通わせよう」と思ったのに、逆効果になることがあるのです。

 

また、先生によって重要視するポイントが違うことがあります。

例えば、学校の先生は思考プロセスを重要視して、塾の先生は回答スピードを重要視しているような場合。

どちらが正しいということはないのですが、同じような問題でも「塾で教えてもらった解法が学校のテストで使えない」ということがよく起こります。このような場合、一所懸命に勉強したのに結果がでないことになりますね。

 

冒頭の、小学生の私が「塾に通ってる奴に成績で負けるわけはない」と考えた理由はこのあたりにあります。学校の成績アップのみを考えた場合、塾で得られるの不必要な情報は単なるノイズであってむしろ悪影響を与える可能性があります。

その意味では、毎日塾に通うのも毎日ポケモンするのも本質的には変わりません。成績につながらない努力は、やっぱり成績につながらないのです。

 

あ、決して「塾に行くな」と主張している訳ではありませんよ。

受験を考えた場合は話が逆になり、学校の授業だけでは対応できません。

すっかり学校についていけなくなり、抜本的な対策がな場合も有用かもしれません。

「学校の成績を上げるために(目的)」「塾に行こう(手段)」と思ったとき、本当にその目的に対し手段が有効か考えてみましょうという話でした。